人の顔って移植できるらしい。医療はここまで進歩してるのか!!アメリカ人の元消防士が火傷を負った顔面を完全移植して成功したので話題になっている。
2001年、消防士のパトリック・ハディソン41歳が消火活動中に負傷し頭部の殆どの皮膚に大火傷を負ってしまい71回の手術で失明を防ぐために瞼や口・鼻に皮膚を移植したが綺麗には治らなかった。
この時の様子は「火災は良くある通常の住宅火災だった。3人の消防士と共に負傷者が居ないか確認の為に建物に入った瞬間私の上の天井が崩れてきたんだ。」と言っています。
その後、まぶた、鼻、耳、唇、頭皮を失ったハディソンさんだがこの顔が怖いので3人の子供たちは泣いて走って逃げるのです。死ぬよりつらいです
ハディソンさんは消防士を諦めてタイヤショップを経営するが失敗し破産宣告をする。自宅が没収されて将来を悲観して妻クリッシさんと離婚。そして精神的にも追い詰められ合法麻薬(鎮痛剤)が止められなくなる。
そんな中、友人が見かねてメリーランド大学の顔面移植の権威であるロドリゲス博士にハディソンさんの現状を手紙に書いて送ったそうです。
博士はそんな友人を助けたい気持ちに答えようと彼を待機リストへ登録することになる。しかし、顔面移植には肌の色、髪の色、骨格、血液型など適合条件が非常に厳しい現実がある。
一年後ついにドナーが見つかった。ドナーの対象となったのはデビッド・ロードボウ・26歳。彼はBMX(バイシクルモトクロス)競技中の事故で脳死になってしまった。
偶然にも彼は将来消防士になるのが夢だったらしく、親族から移植手術の同意を得られた。ロードボウさんの心臓・肝臓・腎臓・角膜・骨・皮膚組織は他の待っている患者へも移植されることになる。
2015年8月、NYUランゴーン医療センターにて100名以上の医療スタッフを動員して26時間にも及ぶ移植手術が行われた。成功する確率は50%、失敗したら生死に関わるそうだ。
8月15日の手術後の経過 徐々に腫れが引いていきます
百万ドル(1億2千万円)の手術費用が掛かったが、NYUランゴーン医療センターが全て負担したのでお金の心配は無くなった。手術後は順調に腫れも引いてきているので彼の子供たちとも面会出来たそうだ。
その後ハディソンさんは拒絶反応を抑えるために、副作用のある免疫抑制剤を今後は服用し続けなければならないが、私に希望を与えてくれたロードボウさんと家族に大変感謝しているとABC放送のインタビューに答えた。
顔面の移植って可能なんだって初めて知ったが、ちゃんと筋肉とか動くもんだな。しかしドナーのロードボウさんは脳死なので生体ドナーとの事だが、本当に意識が無いのだろうか?痛みを絶対感じていないのだろうか?とか脳死判定の基準によっては怖い想像してしまいます。